1,000万円の物件に100万円の査定金額を伝えてきた

大きな金額の乖離

先週お客様から、今年の秋には田舎へ帰る事が決まっているので今住んでいる家を売りたい。いくらか教えてほしいと依頼を受けました。

お会いした時に物件を見せて頂いたのですが、10坪強の敷地いっぱいに建物が建っており、道路との境界線から道路側にバルコニーや壁が大きくはみ出しているひと目で違法(既存不適格も含むと思われる)と分かる物件でした。築50年が経過しており、雨漏りや床の抜けも確認出来ました。

この物件は購入者が住宅ローンを使うのが難しい事や、雨漏りや独特な間取りの古さから一般の方への仲介での販売は難しい。金額は下がるが業者買取りが良いと思う旨を、話し合いの中で伝えておりました。一般の方向けの物件では無いことは理解している、なのでそれでも良いです。との事でしたので、早速周辺相場を調べたり、買取りの業者に相談したり、見に来てもらったりしました。出てきた価格は100万くらい、うまく見つかって200万だろうとの結論が出ました。

ご主人の強い想い

早速この金額を持ってお客様宅に4度目の訪問に行ってきました。
大切にしてこられたお家に対して恐縮ですが、このくらいの金額です。とお伝えしたところ少しお怒りのようでした。お聞きすると1,000万で売りたいとの事です。知り合いの不動産会社何社かにも声をかけているが売れていないそうでした。

その後もお話しましたが仮に500万のお客様がいても絶対に売らないとの事でした。何時間もこのお客様が家を購入した経緯や、どのような生活、仕事をしてきたのか、お子様のこと等お聞きしているので思い入れがあるのは重々承知しています。すごく酷い事をしたような気がしました。先にその金額の事を聞いておきたかったです。

このお客様に限らず、よくある話なのですが、昔◯千万で買ったから損はしたくない!安く売るくらいなら売らない。子供にやる。などと言う方が多いです。特にご主人がそのように思っておられます。今回もそうでした。奥様は売ったほうが良いと言うが、ご主人が聞く耳を持たれません。

不動産には相場があるので、100万円の不動産を1,000万円で売る事は、僕は不可能だと思います。ただ、この気持ちの問題は根強い。空き家が増える一因でもあると思いました。

株式会社カツヤク不動産コンサルティング