ローンの基本知識を知る

注文住宅を購入するために、住宅ローンを利用する方が多いと思います。

住宅ローンを組む際に最も気になるのが「金利」です。長期間で数千万円の住宅ローンを組む場合、金利だけでも数百万円以上かかることがあります。今回はこれら金利の基本知識について紹介します。

目次

金利の種類

通常住宅ローンを組んで土地購入や注文住宅の建築を行う場合、金融機関から融資を受けます。その際に支払う利息のことや、その割合のことを金利と言います。

金利には「全期間固定金利」、「変動金利」、「固定金利選択型」の3種類があり、どの種類の金利を選択するかで住宅ローンの総返済額は大きく変わります。

全期間固定金利

全期間固定金利はローン期間中の金利が常に一定であることが特徴であり、通常変動金利よりも金利が高めに設定されていることが多いです。

全期間固定金利のメリットは、金利が常に一定のため将来の返済計画が立てやすく、経済変動等による金利上昇リスクがありません。

変動金利

変動金利は経済状況などに応じて、金利が変動します。一般的には固定金利より安い金利が設定されており、半年ごとに金利が見直されます。

住宅金融支援機構の調査では、全期間固定金利、固定金利選択、変動金利の3種類のなかで現在最も選択されているのがこの変動金利です。月々の返済負担が少なく済むため、ファミリー世帯や若い世帯に支持を得ていると考えられます。

固定金利選択型

固定金利選択型は、一定期間のみ金利を固定して、その後は変動金利に切り替わるという金利です。例えば当初金利は3年間固定でも、その期間が過ぎると金利が変動します。

返済方法の種類

元利均等返済

毎月の返済額が一定となる返済方法です。

返済当初は利息が大部分を占めており、元金部分の減り方は遅いですが、一定の返済額のため、返済計画が立てやすく、住宅ローンの支払いを安定させたいという人に向いています。

元金均等返済

毎月の返済額のうち、元金一定となる返済方法です。

返済当初は返済額が多く、支払いを大変に感じるかもしれません。しかし、元金の減りが早いことで、返済が進むと毎月の返済額も徐々に少なくなるため、総支払利息や総返済額を少なく済ませることができます。

返済の当初の負担が大きいため、ある程度の収入を確保しており、早くローンを終わらせて利息を安く済ませたい方に適しています。

元利均等返済

毎月の支払いが一定の返済方法です。

そのため、返済計画が立てやすく多くの方に選択されています。元金均等返済よりも当初の返済額が少ないため家庭への負担も少ないことも特徴です。但し、利息が多くかかり元金均等返済よりも割高になりがちです。

土地購入や注文住宅のローンの適正額

住宅ローンには返済負担率という言葉があります。これは「自分の年収に対する年間のローン返済額の割合」のことを指しています。

返済負担率は多くの銀行で審査の対象としており、通常は返済負担率を35%以下に設定します。そのため1年間の住宅ローン返済額が、年間所得の35%を超えると、「住宅ローンを返済することが難しい」と銀行から判断されてしまうので注意が必要です。

住宅ローンの諸費用

住宅ローンを組む際には、様々な費用がかかります。

費用の種類金額・内容
融資手数料3~5万円、融資金額の2%前後など
印紙税(ローン契約)2万円
ローン保証料住宅ローンを借入れ時、保証会社の保証が必要な場合に保証会社に支払う費用
登記費用相場は10万円前後

上記の費用の他、住宅を購入すれば、固定資産税、都市計画税、火災保険、修繕費用などの維持費もかかるため住宅ローンは計画的に申し込みを行いましょう。

借り換えで利息を圧縮

高額な住宅ローンの利息ですが、「借り換えを」利用することで利息を圧縮し、その分を得することができます。

「借り換え」は現在組んでいるローンについて、「借り換え」する金融機関からの融資で一度完済し、「借り換え」を行った金融機関でローンを組み直す方法です。

住宅ローンを組んだ当初から金利が下がっている場合、繰り上げ返済の条件が良くなっていることがあります。その際は上記の様に「借り換え」をすることで金利分の圧縮が可能となります。

なお、住宅ローン借り換えの諸経費は金融機関によって異なりますが、借り換え時に30万円~200万円の事務手数料が発生します。

現在の金利と事務手数料の金額を考慮した上で、有効に活用してみてください。

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